(仮称)登って登って国士無双

登山を趣味とするオフィスワーカーのブログです

前穂高岳~奥穂高岳②

さて、前穂高岳奥穂高岳縦走の2日目です。

6時過ぎに岳沢小屋を出発しました。のろのろしていて出発が最後の方の登山者となってしまいました。最初は花畑(ただし、今は咲いてない)の中をジグザグに歩く平和な道です。40~50分程度歩くと12m程度の梯子が現れました。垂直かと思っていましたが、75度くらいではないでしょうか。下を見ると怖くなるので、かといって上を見るとまだまだ段があることを知り絶望しそうなので、ただひたすら、目線は水平を保って登りました。すれ違った方によると38段あるそうです。

この梯子までは二本足で歩ける平和な登山道でしたが、この梯子からはところどころ三点支持で岩場をよじ登る箇所が出てきました。でも、急な登山道だけあって、一気に登ってきた感を感じられます。眼下に上高地梓川、正面は焼岳、左奥に乗鞍岳がよく見えます。

左手には西穂高岳の稜線もよく見えます。奥、北、前と登ったから、次は西穂かなぁ。穂高がつく山をコンプリートしたい。

この写真は、梯子を下りて振り返って撮影したところ。登りで来るとこの岩の右手を回り込むことになりますが、直登しそうになる方が多いようです。(私は前を歩く方に着いていったので、間違えませんでした…)

重太郎新道はあまり余裕がなくて写真は撮っていません。鎖がかけてあるスラブをよじ登ると、そこは紀美子平でした。重太郎が道づくりをする際に、5歳の紀美子を遊ばせていたという場所。たしかにこのルートにしては、平らな場所です。ここでは多くの人が休憩していました。ここにザックをデポして前穂高岳の山頂を目指します。

前穂高岳の山頂は紀美子平から30分です。こちらもなかなかの急登で、しかも鎖や梯子がありませんので、ひたすら三点支持で登っていきます。下ってくる方皆さん「最高のご褒美、全部見える」と興奮気味に言っていました。

さて、前穂高岳山頂に到着。山頂標すら撮影していませんが、前穂高岳山頂からの展望です。遠くの尖った山は槍ヶ岳、後ろには立山や燕岳、薬師岳まで丸見えです。北穂高岳に登るジグザグの登山道が見えますね。数年前に北穂に登ったなぁ。

南を向けば、梓川と焼岳、乗鞍岳御嶽山が見えました。

これは徳沢方面を撮ったものかな。梓川です。

山頂は楕円形に広く、北のほうまで行くと涸沢が見えるのかなと思ったけど、涸沢は見れませんでした。(というか、見えるのかもしれないけど、さらに行くと岩ごと崩れそうで怖い)

さて、山頂を堪能したら、紀美子平に下山します。残しておいたおにぎりを紀美子平で食べました。このころになると、朝上高地を出発した人たちが紀美子平に到着していました。さて、12時出発。前穂高岳奥穂高岳をつなぐ吊り尾根を行きます。

 

この吊り尾根、最初に、岩を回り込みながらトラバースぽい感じのところがあり、南稜の頭の手前でも、岩を三点支持で登っていきます。登りでは鎖を使わずに登れますし、足掛かり、手掛かりは豊富にあります。ですが、少し間違えると、200mくらい滑落しそうな登山道です。この日は天気が良いので、上高地まで全部見えました。河童橋からこの吊り尾根を見ている人が大勢いるんでしょうね。

ちなみに、真ん中を中心に吊り尾根の2/3くらいは二本足で歩ける登山道です。(すれ違いに余裕はないけどね)途中で涸沢を見れるポイントがあり、紅葉が始まっていました。下の写真は左に映っているのが奥穂高岳。途中までは道が見えるけど、途中からはどこを歩くのかまったくわからず不安になる。

といいつつも、ひたすら前を見て、なんとか登っていきます。でも、逆ルートは自分には無理だと察しました。下りの三点支持は足元が見えにくいし、高度感を感じずには降りられません。

最後の三点支持ゾーンを登り、狭い岩の間を通ると、南鐐の頭に出ました。そのあとは、山頂にある穂高神社の祠をとらえ、ビクトリーロードです。穏やかな登山道となり、奥穂高岳に着きました。

これまた、山頂の道標の写真はありません(スマホで撮ったため)。道中歩くペースが同じくらいの方々といつの間にか4人パーティになり、一緒に写真を撮っていただきました。

写真は、槍ヶ岳から穂高の稜線。最高の展望です。やはり1年に1回くらいはこういう景色を見ないとね。

奥穂高岳山頂から見たジャンダルム。数年前にザイテン経由で奥穂高岳に来たときは一面ガスの世界でジャンダルムの姿を見られませんでした。が、今回はしっかりと目に焼き付けました。けっこうジャンダルム方面から来る人が多かったです。女性一人で来る人も。手前が馬の背という難所ですが、どこを登るのかさっぱり分かりません。

奥穂高岳から穂高岳山荘までは穏やかな道。山荘に降りる直前は鎖と梯子で高度感があります。初めて来たときは怖いと思わなかったけど、今回はなぜか恐怖感が出てしまいました。でも、ゆっくり行けば大丈夫です。

下の写真は、真下に向かって登山道(道といっていいのか)があり、正面は涸沢岳です。金曜日の15時前だからかテント場もまだすいています。

穂高岳山荘に到着。部屋は6人部屋にソロの女性5人でした。涸沢から北穂を経由してきた人、上高地から1日で山荘まで登り奥穂高岳に登ってきた人、槍ヶ岳から大キレットを経由してきた人、岳沢小屋で一緒だった人…一人で来る人ってみんなすごい。東京、神奈川のほか、フランスから来ていた方もいました。

部屋から夕陽をみました。

この日は中秋の名月であるとともに満月。きれいなお月様が見られました。中秋の名月で満月なのは次は7年後だそうです。標高3000mできれいな満月を見られたのは予定外でした。

ご飯は二巡目。5時40分からいただきました。到着順に夕食時間が指定されるようで、到着が3時ごろと遅かったせいか、二巡目となり、同室の女性たちとは別の回になり,残念。夕食はとても美味しかったですよ。

さて、明日はザイテンを通り上高地に下山します。ザイテンも急なコブ尾根ですが、まぁ初めての道ではなくて様子が分かっているから大丈夫かな。

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